噛み合わせに何らかの異常がある場合、基本的には矯正治療で問題を解決します。けれど、もし顎の骨自体に不具合がある時は、手術を受けなくてはなりません。例を挙げてみると、深刻な出っ歯だったり、受け口や上下顎前突のケースです。そのような噛み合わせの形態は、「顎変形症」と呼ばれます。顎変形症の治療では、患者さんによって顎の骨自体に手を加える手術が選択されることもあります。
まず、1つ目の方法は骨切り術と呼ばれる手術で、上下の顎の骨全体を前後や左右に手術で動かします。骨や歯を切除してから、噛み合わせを正常化していきます。2つ目の手術方法は、仮骨延長法になります。この手術は、下顎が小さく、噛み合わせが大きく移動する場合に選択されます。骨を切除してから延長装置と呼ばれる装置を装着し、毎日1mm程度骨を延長していきます。
こうした噛み合わせ手術は、患者さんに全身麻酔を打ちますし、骨は身体に無害な素材で作成されたネジなどを用いて固定します。入院期間は大体1~2週間で、1週間程度は顎を固定します。最も効果的なのは、矯正治療と手術を組み合わせることです。
手術が決まってから、手術前には1年か2年の準備期間が必要で、その間に術前矯正を行います。治療期間などを考慮すると、成長期が過ぎてから、18歳以降がタイミングとして最適です。手術が終了してからも、半年から1年間は、術後矯正治療期間が必要になります。もし保険が適用されれば、費用は入院費込みで下顎の場合およそ20万円程で、上下手術した場合でも40万円程度かかります。